とくでん書房

徒然なるままに日暮し

「お疲れ様でした」

目の前の唐揚げを口に入れようとした時電話が鳴った。後にしようかと思ったがスマホの画面にでた名前はドナルドトランプだった。

これが最後の電話だと思い応答のマークを押した。「もしもし」あえて日本語で答えた。

相手にもその意図が伝わったのか「お疲れ様でした」とだけ日本語で話し電話は切れた。

全てが終わった時に爽快感や充実感がある人は本当の意味で終わっていない人だろう。そんなことを思いながらスマホを机に置き、少しだけ軽くなった箸で唐揚げを口に運んだ。