とくでん書房

徒然なるままに日暮し

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

東京事変

今日今が確かなら万事快調よ。 理想の生き方です。 でも、現実的にはそういうわけにもいかず、世の中にはいろいろな技があり、一撃必殺とはいかないものです。(出典:修羅の門) この先の不確かな不安や、今の確かな不安と、将来の不確かな希望の中で気持ち…

記憶③

大いに困惑した。 いや、俺の妻なのは確かだし、そこはその通りなんだが、随分若い。それに隣にいる子供は俺の少年時代にそっくりだ。 そもそも俺に子供はいない。 ちょっと後ずさりながら発した言葉は、 「シンジ、気に入ったペンはあったか」 だった。 頭…

記憶②

妻、いや正確に言うと今よりも若い妻らしき女性は、俺、正確に言うと小学生の俺らしき少年と持ってきたペンを見ながら何やら話をしているようだ。 ! ちょっとまて、じゃあ、あの女性の旦那は誰だ。 俺は今ここにいる。いや、小学生の俺もそこにいる。誰だ。…

記憶

たしか雨が降っていたはずだ。 いや、そこまで記憶が曖昧なわけではない、酒だってそこまで飲んでいなかったはずだ。 でも、その時俺は傘をさしていなかった。 傘もささず、道向かいの文房具屋のガラスの向こうの少年をずっと見ていた。 俺か、、、 いや、も…