とくでん書房

徒然なるままに日暮し

勇者ロトの苦悩

勇者ロトは困っていた。

 

 

王様の話によると、この世には大魔王がいて人々を苦しめているそうだ。

 

町の周りには昔からモンスターが住んでいた。

確かに最近少し狂暴化しているようにも感じた。

 

その大魔王を倒す旅に出てくれというのだ。

 

 

なぜ、俺が。

 

 

確かに父のオルテガはずいぶん前に大魔王を探す旅に出ていた。

だからと言って、

 

 

なぜ、俺が。

 

 

いや、誰かがやらなければいけないことではある。というのは理解していた。

 

少し前なら、

誰かがやらなければならないのなら、俺がやる。

と、言えたのかもしれない。

 

しかし、

 

最近家族も増え、

少し変わってしまった。

 

1人のときよりも臆病になってしまった。

 

 

勇者ロトは困っていた。

 

 

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例えば誰か一人の命と引き換えに世界が救えるとして、

僕は誰かが名乗り出るのを、待っているだけのおとこだ。

Mr.children[HERO]