とくでん書房

徒然なるままに日暮し

歪み・対

 

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肉じゃがは久しぶりだ。

 

 

半年前に課長になった夫は、仕事先での会食も多くなった。

今日は久しぶりに家でご飯を食べるというので健康的な献立を考えた。

 

一足先に帰ってきた長男はもうすぐ高校生になる。

サッカー推薦で決まっているため、入学前から毎日高校へ練習に行っていた。

 

帰るなり、晩御飯のメニューをみて少しがっかりした様子だったが、まあ、ごはんが山盛りであれば問題ない。

 

サッカー部は強豪らしいが、野球部は弱小らしい。

 

 

 

・・・・なんか似ている。

 

 

 

夫と出会ったのは高校の時だった。

当時弱小野球部は河川敷で練習していた。通学路で使用するため知っていた。

 

ある日、

セカンドの暴投で道路までボールが転がってきた。

 

 

「おーい、ボール取ってくれ」

 

 

前を歩いていたサッカー部の少年に、その野球部員が声をかけた。

 

しかし、そのサッカー部員は一瞥しそのまま歩いて行った。

 

夫となるその野球部員はとても寂しそうな顔をしていた。

 

そしてとり残されたボールを代わりに投げ返したのが、初めの出会いだった。

 

 

 

あの寂しそうな野球部員の顔は今でも忘れていない。

 

 

 

 

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